中学数学 数と式1 第4講 式の計算~ 応用と発展~

1.対称式と交代式

 

対称式 … \[n\]個の文字を含む式において,その中のどの 2文字を交換しても,もとの式と全く
     同じ式になる式を,これら\[n\]個の文字についての対称式という。

〔ex.〕\[2x+5xy+2y\] →(\[x,y\]を入れ替えると…)→ \[2y+5yx+2x\]
            →(でも…)→ \[2x+5xy+2y\]

☆対称式の特徴は,かならず基本対称式で表すことができるということである!!

 

基本対称式 … ①\[x,y\]の基本対称式 … \[x+y,xy\]
       ②\[x,y,z\]の基本対称式 … \[x+y+z,xy+yz+zx,xyz\]

〔ex.〕\[2x+5xy+2y = 2(x+y)+5xy\]

☆以下の対称式はよく出るので覚えてしまおう!!

① \[x^2+y^2 = (x+y)^2-2xy\]
② \[x^2-y^2 = (x+y)^2-4xy\]

☆ 基本対称式で表しているところがポイント!!

 

対称式 … \[n\]個の文字を含む式において,その中のどの 2文字を交換しても,もとの式全体に
     マイナスをかけた式になる式を,\[n\]個の文字の交代式という。

〔ex.〕\[x^2y+2x-xy^2-2y\] →(\[x,y\]を入れ替えると…)→ \[y^2x+2y-yx^2-2x\]
                →(これは…)→ \[- (x^2y+2x-xy^2-2y)\]

☆交代式の特徴は,かならず\[(x-y) (……)\]という形に因数分解できること!!

〔ex.〕\[x^2y+2x-xy^2-2y = (x-y) (xy+2)\]
☆(x-y)×(何とか)という形になってるだろ!?

 

 

 

2.循環小数

循環小数

特定の小数が限りなく繰り返される無限小数を循環小数といい,循環する部分の両端の数の上に・をうって表す。循環小数は分数で表すことができる。電卓を持ってこよう♪

〔ex.〕
   ① 0.3333333…=\[0.\dot{3}\]
   ② 1.2727272…=\[1.\dot{2}\dot{7}\]
   ③ 0.1234234…=\[0.1\dot{2}\dot{3}\dot{4}\]

循環小数の分数化

やり方はワンパターン!ほとんどこれで大丈夫。小数点以下を消すように計算する!

① 0.33333…
   \[S\]=0.33333…とおくと,\[10S\]=3.33333…である。よって

\[\frac{  10S=3.33333…\\-) \, \, \,S=\,0.33333…}{9S=3}\]     \[\therefore S=\frac{ 1 }{ 3 }\]

② 1.2727272…
   \[S\]=1.2727272…とおくと,\[100S\]=127.2727272…である。よって

\[\frac{  100S=127.2727272…\\-)  \, \,S= \, 1.2727272…}{99S=126}\]    \[\therefore S=\frac{ 14 }{ 11 }\]

③ 0.1234234…
   \[S\]=0.1234234…とおくと,\[1000S\]=123.4234234…である。よって

\[\frac{  1000S=123.4234234…\\-)  \;\;\;\, S= 0.1234234…}{999S=123.3}\]
   \[{9990S=1233}\]       \[\therefore S=\frac{ 137 }{ 1110 }\]

 

 

 

3.有理数と無理数

第1 講でもまとめたが,もう一度,有理数と無理数について整理しておく。

有理数 … 分数で表すことができる数を有理数という。

無理数 … 分数で表すことができない数を無理数という。循環しない無限小数のこと。

〔ex.〕 \[\sqrt{ 2 } , − \sqrt{ 7 } , \pi ,\]etc …

 

 

 

4.背理法

背理法
「AならばBである」ということがらを直接証明することが難しいときに,「AならばBでない」と仮定すると矛盾が生じることを示して,「AならばBである」ことを証明する方法を背理法という。高校で扱う。

〔ex.〕\[\sqrt{ 2 }\]が無理数であることの証明。
 (証明) \[\sqrt{ 2 }\]が有理数であると仮定すると,
\[\sqrt{ 2 } = \frac{A}{B}\]  (\[A,B\]は自然数,\[B ≠ 0\])

の既約分数の形で表すことができる。両辺をB倍し

     \[\sqrt{ 2 }B = A\]
     \[\therefore 2B^2 = A^2\] …①

ここで, \[2B^2\]は偶数なので,\[A^2\]は偶数

よって,\[A\]も偶数なので\[A=2m\](\[m\]は自然数)とおくことができる。これを①に代入し,

     \[2B^2 = (2m)^2\]
     \[\therefore B^2 = 2m^2\] …①

これより,\[B^2\]は偶数。よって\[B\]は偶数で,\[A,B\]はともに偶数である。

しかし,これは\[\frac{A}{B}\]が既約分数であるという仮定に矛盾する。

従って,仮定が誤りであるので,\[\sqrt{ 2 }\]は有理数でない。従って無理数である。

 

 

 

5.一般的性質

\[p,q\]が有理数で\[n\]が自然数とする
\[p+q\sqrt{ n }=0\]が成り立ならば,\[p=q=0\]が常に成り立つ。

\[p+q\sqrt{ n }=0  \Leftrightarrow  p=q=0\]

 

 

 

6.整数部分と小数部分

無理数の整数部分と小数部分を次のように求めることができる。無理数\[x\]が
  \[n \lt x \lt n+1\] (\[n\]は自然数)のとき,
  \[x\]の整数部分は\[n\],\[x\]の小数部分は\[x-n\]
と表すことができる。

〔ex.〕
  ① \[\sqrt{ 7 }\]のとき
   \[\sqrt{ 4 } \lt \sqrt{ 7 } \lt \sqrt{ 9 }\]より,\[2 \lt \sqrt{ 7 } \lt 3\]

   よって,\[\sqrt{ 7 }\]の整数部分は 2、\[\sqrt{ 7 }\]の小数部分は \[\sqrt{ 7 }-2\]

  ② \[3\sqrt{ 5 }\]のとき
   \[3\sqrt{ 5 }=\sqrt{ 45 }\]
   \[\sqrt{ 36 } \lt \sqrt{ 45 } \lt \sqrt{ 49 }\]より,\[6 \lt \sqrt{ 45 } \lt 7\]
   \[\therefore 6 \lt \sqrt{ 45 } \lt 7\]
   

   よって,\[3\sqrt{ 5 }\]の整数部分は 6、\[3\sqrt{ 5 }\]の小数部分は \[3\sqrt{ 5 }-6\]

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